日時: 2019年10月25日 (金) 16:00-17:00
場所:京都大学北部キャンパス 農学部総合館 W502室
日本列島の淡水魚類の系統地理とその発展 |
渡辺 勝敏(京都大学大学院 理学研究科 動物生態学研究室 准教授) |
日本列島には,生活史の大部分を淡水域で過ごすか,淡水域で繁殖を行う狭義の淡水魚が約140種・亜種分布する.純淡水魚の分布域形成は,基本的に陸水系の連結や隔離などによって制限されるため,種内の地理的分化や魚類相レベルでの地理的異質性が顕著である.そのため,生物地理学あるいは系統地理学の黎明期から,淡水魚類はよい研究対象とされてきた.これまでの私たちの研究を中心として,淡水魚類の系統地理,分布域形成,種多様化,適応進化に関して,概観といくつかのトピックス(琵琶湖固有種の進化など)についてお話ししたい. |