日時:2017年12月8日 16:00-
場所:京都大学農学部総合館 W406号室
「鳥の鳴き声に単語や文法?カラ類の音声研究・最前線」 |
鈴木 俊貴 博士 (京都大学生態学研究センター) |
Darwin以来140年以上にわたって、動物の発する鳴き声は単なる感情のあらわれであり、単語や文法はみられないと考えられてきました。たしかに、ヒト以外の霊長類では、発することのできる音声の種類は限定的で、それによって伝わる情報も乏しいことが知られています。それに対して私は、シジュウカラ科鳥類が、仲間に危険を知らせたり、餌の場所を知らせたりするための様々な鳴き声(単語)をもち、さらに、これらの鳴き声を一定の語順につなぎ合わせてより複雑なメッセージをつくること(文法)を発見しました。本セミナーでは、これらの研究内容をご紹介し、単語や文法といった言語の下位機能がどのように進化してきたのか議論したいと思います。 |