日時:2008年4月25日 16:00-
場所:京都大学農学部総合館 W306
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工藤洋 (神戸大学・理学研究科) |
植物は野外環境の変化をシグナルにして、フェノロジーをコントロール
している。
繁殖活動を開始したり停止したりする時期は、植物の繁殖成功に大 きな効果を持つ性質である。日長の変化と温度の変化は季節的に変動する代表的 な環境要因であるが、その変動パターンは対照的である。日長が暦にそって正確 に変化していくのに対して、温度の季節変化は長期的な傾向であり、常に大きな 短期変動が伴う。そのため、植物が温度の季節変化に応答するためには、短期の 変動を無視して、長期の傾向に反応する分子的な仕組みが必要である。 私達は、野外の変動環境の下で開花調節遺伝子群の季節変化を定量することにより、シロ イヌナズナ属の多年草が温度の変化に対してどのようにフェノロジーの調節を 行っているのかを解析した。 |