日時:2014年7月25日 16:00-
場所:京都大学農学部総合館W306室
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神崎護 氏 (京都大学農学研究科) |
1980年代から大面積かつ長期のモニタリングを目指した森林調査区が,熱帯林にも設置されるようになった.経費的にもマンパワーという面でも長期的に調査区を 維持するには多大なコストを必要とする.一方で,長期モニタリングサイトにはクロノシークエンス手法では対応できない生態過程に関するデータを提供し,多様な研 究成果を一つの森林に集積していく「仕組み」として利用価値がきわめて高い.長期生態モニタリングプロット,特に演者がかかわったドイインタノン(+ランビル)の事 例を中心に,調査区の設置から維持そして得られる成果について紹介する.さらに,熱帯各国の基礎科学研究の力が充実し,遺伝子資源や生物多様性に対す る法的な枠組みが整備されるとともに,熱帯における長期モニタリングサイトの運用方針にも大きな変革が迫られている.将来的なサイト維持についても検討する.
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