日時:2018年 6月22日 15:00-
場所:京都大学農学部総合館 W214号室
「汎熱帯海流散布植物の分布拡大と種分化」 |
高山 浩司 博士 (京都大学 理学研究科生物科学専攻植物学教室 准教授) |
熱帯・亜熱帯の海岸域には、 マングローブに代表される独特の植生が発達し、 海と陸をつなぐ生態系として重要な役割を果たしている。一方で、 このような植生帯に分布する個々の種が、 どのように現在の分布域を獲得してきたのかは、よく分かっていない。本セミナーでは、熱帯・亜熱帯域を中心に地球を取り巻くように分布している汎熱帯海流散布植物を対象に、全球規模の野外調査と分子マーカーによる系統地理学的・集団遺伝学的研究をおこなった結果を発表する。特に、アオイ科フヨウ属のオオハマボウとヒルギ科ヤエヤマヒルギ属の成果を中心に、1)汎熱帯海流散布植物の誕生と分布形成の歴史、2)”超”長距離種子散布の実態とその帰結、3)海流散布植物の内陸適応について議論したい。 |